大型二輪免許取得の費用は?普通免許ありの場合、合宿免許合宿での取得についても解説
排気量が多いバイクに乗りたいなら、大型二輪免許が必要です。大型二輪免許を取得すれば大型バイクはもちろん、原付や小型バイク、中型バイクも運転できます。しかし、排気量の少ないバイクの運転に慣れていれば、大型のバイクも簡単に運転できるとは限りません。また、大型二輪免許の取得にかかる時間や費用は、普通免許ありの場合など、保有する免許の状況や、通学や合宿といった取得方法によっても大きく変わります。そこで、大型二輪免許の特徴や、大型二輪免許を取るにあたって知っておきたい基礎知識について詳しく解説します。
大型二輪免許とは?
二輪免許とはバイクの免許のことで、原付免許と小型免許、普通二輪免許、大型二輪免許の4種類があります。原付免許は50ccの原動機付自転車を運転できる免許です。小型免許は原付のほか、排気量が50〜125ccの小型バイクも運転できます。普通二輪免許は原付と小型バイク、125〜400ccの中型バイクが運転できる免許です。さらに、大型二輪免許を取得すれば、排気量が400ccを超える大型バイクの運転ができます。もちろん、400cc以下のバイクや原付など、公道で走行できる全てのバイクが運転可能です。
大型バイクの特徴は、小型バイクや中型バイクより車格やパワーが大きいことです。その分、中型バイクよりも重く、小柄な人や力が弱い人は、取り回しが大変と感じることもあるでしょう。しかし、安定感があるため、長距離走行でも疲れにくいです。
大型バイクはタンクの容量が大きいものや大型のカウルが付いたものなど、ツーリングに適した車種が多く作られています。長距離ツーリングを楽しみたい人や高速道路を利用することが多い人は、大型二輪免許を取得すると便利です。
普通二輪免許との違い
普通二輪免許と大型二輪免許の主な違いは、運転できるバイクの排気量にあります。普通二輪免許では、原付や小型バイクを含め、400cc未満のバイクまでしか運転できませんが、大型二輪免許があれば400cc以上の大型バイクを運転することができます。また、大型二輪免許取得に必要な教習時間、費用なども異なります。
大型二輪免許の種類
大型二輪免許にも自動車の免許と同じように、MT免許とAT限定免許があります。AT限定免許はスクーターのように、クラッチを操作する必要がなく、自動変速ができるバイクしか運転できません。MT免許を取得すれば、クラッチ操作とギアチェンジが必要なバイクも運転できます。
AT車は手元だけで操作できるため、操作はMT車より簡略化されているのが特徴です。しかし、実際に乗ってみると、MT車よりもAT車のほうが難しいという人もいます。AT車はMT車よりも前輪と後輪の間隔が広く、小回りが利きづらいのです。また、AT車は座席のスペースや収納部分が広いため、MT車より車幅が大きくなる傾向があります。
また、バイクはある程度スピードを出すことで、安定した走行が可能です。AT車はMT車に比べてスピードが出にくいぶん、なかなか車体が安定しません。さらに、MT車はニーグリップといって、タンクを膝で挟み込むことにより車体を安定させられます。しかし、AT車は構造上、二―グリップができないため、バランスをとりにくいのです。教習所の課題では、スラロームやS字クランク、一本橋など、複雑な操作が求められます。そのため、クラッチ操作やギアチェンジの操作よりも、バランスが損なわれるほうが大きな問題になることもあるでしょう。もちろん、何度も運転して運転のコツを掴めば、改善されることも多いです。
大型二輪免許を取得するための条件
年齢、視力、色彩識別能力などの基本条件
大型二輪免許を取得するには、いくつかの条件があります。まず、原付免許や普通二輪免許は16歳から取得できますが、大型免許は18歳以上でなければ取得できません。ただし、教習所に通うのは18歳未満でも可能です。誕生日の直前に入学する場合は、卒業するまでの日数も計算に入れたうえで入学日を決めましょう。
また、運転免許試験場では視力検査や聴力検査を行います。この検査で両眼の視力が0.7以上、一眼の視力が0.3以上なければ試験を受けられません。なお、メガネやコンタクトレンズなどの視力補正器具は使用可能です。さらに、青・赤・黄の見分けがつき、信号の判別ができるかを検査します。
聴力については、視力のように制限がある時期もありました。しかし、2012年4月以降は道路交通法施行規則が一部改正され、聴覚障害があっても大型二輪免許が取得できるようになっています。たとえ聴覚に問題があっても、補聴器を使用すれば運転ができます。ただし、聴覚障害があるという前提で免許を交付するため、聴覚に頼らず状況を判断できるよう環境を整える必要があります。たとえば、サイドミラーに補助ミラーを装着したり、ドライブレコーダーを設置したりするなどの工夫をすれば、バイクの安全性だけではなく自分自身の安全意識も高まるでしょう。
また、教習所によっては、安全に運転するために基準となる身長に届かないと入校できない場合もあります。特に、大型バイクの場合は車体が大きいため、身長が低すぎると足が届ないこともあるのです。さらに、大型バイクは中型バイクよりスピードが出ます。万が一、走行中に横転するようなことがあれば命に関わる事故になりかねません。また、小柄な人だと倒れてしまったバイクを一人で起こすのも難しいでしょう。条件を満たしているか心配な人は、入校予定の教習所にあらかじめ問い合わせたほうが安心です。
普通自動車免許・二輪免許所持の有無による条件の違い
普通自動車免許所持の場合
普通自動車免許を持っている方は、大型二輪免許の学科試験の多くが免除される場合があり、教習時間が短縮できるため、大型二輪免許の取得がスムーズになります。また、教習時間の短縮によって、大型二輪免許取得に必要な教習の費用を抑えることにもつながります。
普通二輪免許所持の場合
普通二輪免許持っている方は、学科試験が免除され技能試験のみとなるため、普通自動車免許所持の場合よりさらにスムーズに大型二輪免許の取得が可能となります。
逆に、普通自動車免許・普通二輪免許を持っていない場合は、大型二輪免許の学科試験を一から全て受験する必要があります。そのため、教習時間が長くなり、大型二輪免許取得の費用も高くなる傾向にあります。
大型二輪免許の取得方法
大型二輪免許を取得する方法は主に3つあります。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選択することが重要です。
教習所での取得
大型二輪免許を取得する一般的な方法は、教習所に通うことです。教習所では、経験豊富な教官から丁寧に指導を受けられます。また、普段の慣れ親しんだ生活圏内の環境で練習できるため、安心して運転技術を習得できます。教習所に通う場合は、交通の便も考慮した、できる限り自宅から通いやすい場所にある教習所を選ぶとよいでしょう。
合宿免許での取得
合宿免許は、短期間で集中的に大型二輪免許を取得する方法です。宿泊施設が併設された教習所に滞在しながら、毎日教習を受けます。通常の教習所よりも短期間で免許を取得できるため、時間的な制約がある方や、集中して学習したい方に適しています。
また、短期集中であることに加え、都心部を離れた地方での合宿が多いため、大型二輪免許取得の費用面においても、教習所での取得よりも安く済む場合が多いのが特徴です。他にも、全国各地の教習所から希望の大型二輪免許の合宿を選べるため、観光地近くの教習所を選んで、免許取得と旅行を兼ねることも可能といった合宿免許ならではのメリットもあります。
大型二輪免許の取得で合宿免許を選ぶ際は、教習所の評判や宿泊環境などを比較検討して、自分の好みに合った合宿免許を選びましょう。
試験場での一発試験
試験場での一発試験は、教習所を通さず、運転免許試験場で直接、大型二輪免許取得の試験を受ける方法です。この方法は、学科試験と技能試験の両方に合格する必要があり、すでに二輪の運転経験がある方や、短期間で免許を取得したい方に適していますが、合格率が低いことでも知られています。十分な準備と練習が必要となるため、初心者にはあまりお勧めできません。
大型二輪免許の取得に必要となる時間
大型輪免許の取得にかかる時間は、取得方法や普通免許の取得状況によって異なります。
教習所・合宿・一発試験、取得方法ごとの取得期間の目安
教習所での取得:一般的に1〜3ヶ月程度
通常の教習所では、仕事や学業と両立しながら通うため、1〜3ヶ月程度かかることが多いです。週末のみの通学や、平日の夜間教習を選択する場合は、さらに時間がかかる可能性があります。
合宿免許での取得:約2週間〜1ヶ月程度
大型二輪免許取得の合宿免許では集中的に教習を受けるため、所持免許のない場合は、最短で2週間程度で取得できることもあります。ただし、技能の習得に時間がかかる場合は、延長になることもあります。
試験場での一発試験:準備期間を含めて1〜3ヶ月程度
一発試験の場合、試験に向けての準備期間が必要です。学科試験の勉強や、技能試験のための練習に1〜3ヶ月程度かかることが一般的です。ただし、合格するまでにさらに時間がかかる可能性もあります。
免許取得状況に応じた取得期間の目安
大型二輪免許取得までにかかる期間は、すでに免許を取得しているか、していないかで大きく変わります。前述したとおり、普通自動車免許や普通二輪免許を取得していれば、学科教習の一部、又はすべてが免除されますが、免許を取得していない人は学科教習と技能教習の両方を受ける必要があるためです。
教習所では卒業までに必要な授業数が決まっています。免許を取得していない場合、学科教習は26時限、技能教習は36時限の受講が必要ですが、普通自動車免許を所持している場合、学科教習の一部(通常5〜10時限程度)のみが必要で、技能教習も31時限程度となります。また、普通二輪免許を所持している場合は学科教習が免除され、技能教習は12時限程度のみで済ませることができます。
大型二輪免許の教習~取得までの流れ
では、一般的な教習所での大型二輪免許取得の流れもみていきましょう。
1.学科教習
学科教習では、道路交通法や安全運転に関する知識を学びます。大型二輪車特有の注意点や、二輪車の特性について学ぶことができます。通常、26時間程度の受講が必要です。
2.技能教習
普通二輪免許を取得している場合
普通二輪免許を所持している場合の技能教習は、既存の運転経験を基に、大型二輪車特有の操作や走行技術の習得に焦点を当てます。通常12時限程度の教習で、大型二輪車の基本操作の確認から始まり、高速走行時の安定性と操作感覚の習得へと進みます。急制動や緊急回避などの高度な運転技術も学び、二人乗りの際の注意点や高速道路での走行技術も習得します。さらに、悪天候時の運転方法など、より実践的な技能を磨きます。
普通二輪免許を取得していない場合
一方、普通二輪免許を所持していない場合の技能教習は、バイクの基礎から丁寧に学んでいきます。通常36時限程度の教習で、バイクの基本構造と各部の名称の理解から始まり、エンジンの始動と停止、基本的な運転姿勢とバランスの取り方を学びます。その後、発進、停止、低速での直進走行、クラッチ操作とギアチェンジの方法を習得し、カーブの曲がり方や交差点での右左折など、基本的な運転技術を身につけていきます。
教習が進むにつれて、一時停止と安全確認の方法、狭路や曲がりくねった道での走行、坂道での発進と停止など、より複雑な状況での運転技術を学びます。高速走行と車間距離の取り方、二人乗りの基本、悪天候時の運転方法なども習得し、後半では高速道路での走行や夜間走行の注意点まで学びます。
どちらの場合も、段階的に難易度が上がっていき、最終的には実際の道路での走行練習(路上教習)を行います。教習の過程で、大型二輪車の重量感や操作性に慣れていくことが重要です。
3.卒業検定
技能教習を終えると、卒業検定を受けます。卒業検定は、教習所内で実施され、教官が運転技術を評価します。卒業検定に合格すれば、運転免許センター(試験場)で大型二輪免許の試験を受けることができます。
4.運転免許センター(試験場)で試験を受ける
卒業検定に合格したら、運転免許センター(試験場)で大型二輪免許の試験を受験します。試験は、技能試験と学科試験の2つがあります。技能試験は、コースを安全に走行できるかを評価する試験です。学科試験は、道路交通法や安全運転に関する知識を評価する試験です。これらの試験に合格すれば、大型二輪免許を取得できます。ただし、普通自動車免許、小型限定普通二輪、普通二輪免許を持っていれば、学科試験は免除されます。
大型二輪免許取得にかかる費用
大型二輪免許取得にかかる費用は、取得方法によって異なります。目安は以下のとおりです。
教習所・合宿・一発試験、それぞれの費用相場
〇教習所(通学免許)
免許なし/原付免許のみ:30~40万円程度
普通自動車免許あり:15~20万円程度
〇合宿免許
免許なし/原付免許のみ:25~34万円程度
普通自動車免許あり:20~25万円程度
普通二輪免許あり:10~15万円程度
〇一発試験
免許なし:学科試験と実技試験の受験料と取得時講習受講料合わせて約22,000円
普通二輪免許/普通自動車免許あり:実技試験の受験料と取得時講習受講料合わせて約20,000円
その他費用:試験車使用料約1,450円、免許証交付料約2,050円
以上のように、取得方法によってそれぞれ大型二輪免許取得費用の違いはありますが、ご紹介してきた取得方法ごとの特徴や違いを踏まえたうえで、自身にあった取得方法を選ぶようにしましょう。
普通自動車免許や普通二輪免許取得状況による費用の違い
ここまで何度か触れたように、普通自動車免許や普通二輪免許を取得していれば、学科教習の一部、又はすべてが免除される場合があり、結果として教習時間が短縮できるため、大型二輪免許取得の費用を抑えることができます。一方、免許を持っていない場合は、学科試験を全て受験する必要があるため、教習時間が長くなり、費用も高くなる傾向にあります。
大型二輪免許取得の費用を抑える方法
短期間で取得できる分、通学よりも費用が安く済む場合が多いので、大型二輪免許取得の費用を抑えたい方には合宿免許が特におすすめです。さらに、教習所によっては、長期休暇限定のキャンペーンや学生向けの割引制度を実施している場合がありますので、事前に確認してみましょう。
他にも、一発試験を利用してスムーズに合格することができれば、大型二輪免許取得の費用を最大限に抑えることも可能ですが、合格率が低いためおすすめはしません。
教習所・合宿免許・一発免許それぞれのメリット・デメリット
ここまで紹介してきた内容をもとに、教習所、合宿免許、一発試験の3つの方法それぞれのメリット・デメリットをまとめました。それぞれの方法を比較して、自分に合った取得方法を選びましょう。
取得方法 | メリット | デメリット |
教習所 | ・経験豊富な教官から丁寧に指導を受けられる ・安全な環境で練習できる |
・最も費用が高い ・最も時間がかかる |
合宿免許 | ・短期間で集中して取得できる ・通学と比較して費用が抑えられる ・他の受講生と交流しながら教習を受けられる ・場所によっては観光も可能 |
・自宅から離れる必要がある ・スケジュールが固定されており、まとまった時間を確保する必要がある |
一発試験 | ・最も費用が安い | ・難易度が高い |
大型二輪免許は合宿免許がお得!
大型二輪免許取得を検討しているなら、やはり合宿免許がおすすめです。短期間で集中的に学べるため、仕事や学業への影響を最小限に抑えつつ、効率的に技能を習得できます。
また、宿泊費や食事代が含まれているため、総合的に見てコストパフォーマンスが高く、充実した設備で質の高い教習を受けられます。
加えて、同じ目標を持つ仲間との交流でモチベーションを維持しやすく、観光地近くの教習所を選べば、免許取得と旅行を兼ねることもできます。
新しい環境で集中して学びたい方にとって、大型二輪免許取得の合宿免許は非常に魅力的な選択肢と言えるでしょう。
大型二輪免許取得のよくある質問
Q:教習所・合宿免許の合格率は?
教習所や合宿免許の合格率は、一般的に非常に高いです。多くの教習所では、卒業検定の合格率が95%以上となっています。これは、段階的かつ体系的な教習プログラムが組まれており、十分な練習時間が確保されているためです。
ただし、合格率は個人の努力や適性によっても変わってきます。教習所の指導に従い、真剣に取り組むことで、高い確率で合格することができるでしょう。
Q:先に普通二輪免許を取得する方が良い?
どちらがよいかについては、個人の状況や目標によって異なります。主に以下のようなポイントを考慮すると良いでしょう。
先に普通二輪免許を取得するメリット
・段階的な学習で安全に技能を習得できる
直接大型二輪免許を取得するメリット
・一度の教習で400cc以上のバイクに乗れる
・一度の教習で修了するため、総合的な時間と費用を節約できる可能性がある
初心者の場合は安全面を考慮して普通二輪から始めることをおすすめしますが、運転に自信がある方は直接大型二輪免許の取得を検討しても良いでしょう。最終的には、自身の経験、目標とするバイクの排気量、利用目的を考慮して決定するのが賢明です。
大型二輪免許取得後の注意点
大型二輪免許を取得した後も、安全運転と継続的な技能向上が重要です。
安全運転のために
大型バイクは速度も出しやすいため、安全運転には特に注意が必要です。法廷速度を守り無理な運転をしない、周囲の状況をよく確認する、定期的に車体を点検するなど、安全運転を行うための注意点を意識して、運転をするようにしましょう。
体力維持の重要性
大型バイクの長時間の運転や、重いバイクの操作には、ある程度の体力が必要になります。そのため、普段から体力作りをしておくことが大切です。体力作りのための健康的な生活習慣を心がけましょう。
まとめ|大型二輪免許を取得して、バイクライフを満喫しよう!
大型二輪免許の取得は、費用面や取得方法など、検討すべきことがたくさんあります。
この記事を参考にして、自分に合った方法で大型二輪免許を取得し、安全に楽しいバイクライフを満喫しましょう!
「大型二輪免許取得について、もっと詳しく知りたい!」という方は、ぜひ教習所や合宿免許の相談窓口にご連絡ください。
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