免許取得ノウハウに関するコラム

中型二種免許を取りたい!取得の流れや注意点は?

中型二種免許を取りたい!取得の流れや注意点は?

運転免許があることは、日常生活のみならず就職や転職においても重要な要素となります。なかでも、中型二種免許を持っている人は、運送業や観光業などをはじめとするさまざまな業種で重宝されるため、取得を検討している人も多いのではないでしょうか。一方で、あまり聞きなれない免許の種類でもあることから、中型二種免許がどのようなものなのか詳しく知りたいという人もいるでしょう。ここでは、中型二種免許の特徴や取得について紹介します。

 

大型車の免許が取得できる合宿免許教習所

 

中型二種免許の特徴とは?

中型二種免許が必要となるのは、旅客運送を目的として中型自動車を運転する場合です。旅客運送とは、旅をする人を運ぶことですが、その定義については少々わかりにくいところがあります。たとえば、観光バスはまさに旅人を運ぶバスですから、運転にあたっては二種免許が必要となります。タクシーや代行の運転も利用者から料金をもらって人を運ぶため、旅客運送に該当する仕事です。一方、結婚式場や葬儀会場まで運行する送迎バスは、結婚式や葬儀という同一の目的のために参加者が集って乗っていきます。この場合は商業目的ではないため、旅客運送には該当しません。

 

もっともわかりやすい判断材料としては、ナンバープレートの色が挙げられます。白ナンバーの車を運転するのであれば二種免許である必要はありません。しかし、緑ナンバーの車を運転するためには二種免許が必要です。中型自動車の定義については、車両総重量7500kg以上11000kg未満、最大積載量4500kg以上6500kg未満、乗車定員11人以上29人以下と定められています。該当するのは、4tトラックや6tトラック、マイクロバスなどです。中型二種免許は、旅客運送かつ使用する車両が中型自動車である場合に必要な免許であり、いずれかが該当しているからといって必ず運転できるものではありません。

 

そのため、非常に需要がある免許の種類ではありますが、この条件以外の車両を運転する場合は他の種類の免許取得が必要となることもあります。中型二種免許の取得によって従事したい仕事がある場合には、その仕事に必要な免許が本当に中型二種免許であるかを確認することが大切です。

 

中型一種免許との違いって?

中型自動車を運転できる免許の種類に、中型一種免許があります。運転できる車両のサイズや車の種類は、中型二種免許と違いはありません。しかし、中型二種免許取得にあたっては、年齢や運転経験などの条件を満たしていることが必要です。中型二種免許が必要とされる商業目的の旅客運送は、客人の命を預かっています。もちろん、どのような免許、車の種類であっても人の命がかかっていることは言うまでもありません。しかし、客人を運ぶことを商売としている場合は、通常車を運転するときと比較して大きな責任が伴います。そのため、取得にあたっての条件は中型二種免許のほうが厳しくなっているのです。

すでに中型一種免許を取得している場合は、中型二種免許を取得したからといって、より多くの種類の車を運転できるようになるわけではありません。違いはあくまでも、旅客運送ができるということのみです。もっと大きな車を運転したいから中型二種免許を取得するという考え方は誤りであり、その場合は大型免許の取得が必要となります。

 

中型二種免許を活かせる仕事

中型二種免許を取得することのもっとも大きなメリットは、選べる仕事の幅が広がることです。中型一種免許では運送業などの仕事がおもな活躍の場となりますが、中型二種免許では人を乗せて運ぶことを商売とすることができます。まず、大きな需要があると考えられるのが送迎バスの運転手です。先に送迎バスは旅客運送に当たらないと述べましたが、すべてがそうであるとは限りません。先の例で説明すると、旅客運送に当たらないのは、葬儀社が自社所有の葬儀会場までの運行を限定として送迎バスを出す場合のみです。それ以外のケースでは旅客運送許可が必要になるため、中型二種免許を持っている運転手の需要があります。

 

観光バスも、二種免許を持っている人のみが運転できる車両です。バス旅行の利用者は非常に多いので、旅行関連の仕事が期待できます。しかし、観光バスでも車両の種類が大型自動車である場合は運転できません。また、路線バスも大型自動車扱いとなるため、運転には大型二種免許が必要となります。タクシー運転手は、普通第二種免許を取得していれば従事可能な仕事です。中型二種免許取得により、普通自動車を使用した旅客運送も可能になるので、タクシー運転手としての道も開けるでしょう。同様に、運転代行の運転手も中型二種免許が生きる仕事です。

 

もちろん、これらの仕事は運転が好きというだけでは勤まりません。一方、旅客運送には物を運ぶのとはまた違ったやりがいや喜びもあります。多くの人にとって、お金を払って車に乗るのは旅行など、人生における何らかのイベントであるケースが多いでしょう。そのような特別な瞬間を手伝えることにやりがいを感じている中型二種免許保有者はたくさんいます。中型二種免許を生かせる仕事では、命を預かる責任とともに、やりがいを実感できることも多いでしょう。

 

中型二種免許を取得するための条件

中型二種免許取得にあたっては、普通自動車免許や中型一種免許と比較して厳しい条件があります。まず、年齢が満21歳以上であることです。そして、他の第二種免許をすでに取得しているか第一種免許取得者で運転経歴が3年以上経過していることも条件となります。一般的に軽自動車や乗用車を運転するために必要な運転免許は普通一種免許です。21歳になってすぐに中型二種免許を取得したいといった場合、18歳で普通一種免許を取得していなければならないということになります。他の二種免許の取得においても、第一種免許取得者で運転経歴が3年以上経過という条件があるので、その場合は年齢的な条件はクリアとなるでしょう。

 

もし、免許停止期間があった場合は運転経歴としてみなされないので注意が必要です。一方、ゴールドやブルーといった免許証の色は取得に影響しません。視力は両目0.8以上、片目0.5以上、深視力の検査において誤差値が2cm以下であることが基準となります。普通一種免許での基準が両目0.7以上、片目0.3以上なので、より厳しい基準といえるでしょう。もちろん、眼鏡等で視力の矯正を行っている場合でも基準を満たしていれば問題ありません。信号の色の識別ができることは、普通一種免許と同様に条件となっています。

 

聴力は、10mの距離で90dbの警音器の音を聞き取れることが基準となっており、補聴器の使用も認められています。年齢の条件を除けば、それほど普通一種免許との違いがないように思えるかもしれませんが、これらの条件と同じくらい大切なのが性格的な適性です。二種免許はより安全を意識した運転が求められるため、条件を満たしていることはもちろん、自分自身の適性についても考える必要があるでしょう。

 

免許の取得に必要な時間は?

中型二種免許取得には、自動車学校で技能と学科の講習を受ける必要があります。必要な教習時限数は、その時点で所持している運転免許の種類によって異なるので、自分が該当する時限数をあらかじめ把握しておきましょう。まず、もっとも時間が必要となるのが、普通一種ATのみを所持している場合です。第1段階と第2段階を合わせ、技能で32時間、学科で19時間が必要となります。普通一種MTを所持している場合、時限数は技能が28時間で普通一種ATよりも多少短くなります。

 

反対に、もっとも時間数が短いのが中型8t限定中型二種を所持している場合です。8t限定は旧免許制度で適用されていましたが、そのままではマイクロバスなど8tを超える中型自動車は運転できません。限定を解除し、中型二種免許を取得するためには、5時間の技能教習が必要です。中型一種免許を所持している場合も同様に、8t限定であるか否かによって必要な時間数が変わってきます。注意が必要なのは、大型一種免許を持っていたとしても技能で18時間、学科で19時間を要することです。大型の免許を持っていればどんな車でも運転できると認識している人が多く、二種免許も少し教習を受ければすぐに取得できるのではないか、と考えるかもしれません。しかし、一種免許と二種免許は運転する目的が異なるため、一から勉強するという心構えも必要です。

 

いずれにしても、中型二種免許の取得にはある程度の時間を要するため、仕事の調整や休暇を利用することを考える必要があります。必要時限数を細切れにして長期間通うことが難しいという場合には、合宿など短期集中型のプランを検討するといいでしょう。

 

免許の取得にかかる費用事情

中型二種免許を取得するためには、教習や試験を受ける費用が必要です。もっとも多くの人が選択する教習所への通学では、35~40万円程度が相場とされています。教習所によって料金が異なるため、あらかじめ資料を取り寄せるなどして確認しておきましょう。より短期間で免許を取得したい人に人気がある合宿は、一般的に教習所の通学よりも安く収まるケースが多くなっており、相場は30万円程度です。合宿はシーズンによって料金が変動するという特徴があるので、より安く済ませたいという人はシーズンオフを狙って合宿に参加するといいでしょう。

 

もっとも安く免許を取得する方法として、独学での勉強があります。参考書などを用いて個人で勉強し、実技を受けて試験に合格すれば免許を取得することは可能です。独学なので講習にかかる費用は必要なく、発生するのは試験費用のみと考えていいでしょう。運転免許に関する知識が豊富な人や独学が好きな人には向いている方法ですが、教習所への通学や合宿と比較すると合格率が高いとはいえません。しかしながら、家に実技練習を行えるほどの敷地がある、練習に使える使用していない車があるなど条件が整っている場合は、現実的な選択肢となるでしょう。

 

もちろん、すでに何らかの二種免許を取得している場合など、費用が相場よりも安く済むケースもあります。また、職務上中型二種免許が必要になった場合は、企業が費用を負担してくれることもあるでしょう。免許取得費用は決して安いとはいえませんが、一度取得すれば自分の財産になります。今後の仕事や人生設計なども考えて、中型二種免許の取得を検討しましょう。

 

中型二種免許を取得するまでの流れ

教習所に通学して中型二種免許を取得するには、以下のような段階を踏むこととなります。まずは、教習所の入校手続きを行います。必要書類を用意し、申し込めば手続きは完了です。続いて、第一段階の学科教習と技能教習を受講します。実技教習は教習所内の練習コースを使用して行われ、基本的な運転技術を習得します。テストに合格すれば仮免許の取得となり、第二段階の学科教習と技能教習へと移ります。ここでの技能教習は路上で行われ、実際の道路における運転技能や判断力を身につけます。その後に行われる効果測定で基準に達すれば卒業検定を受けることができ、合格後に卒業証明書の交付が行われ、教習所は卒業です。

 

合宿の場合も、基本的には教習所の通学と同じ流れで行われます。現地に宿泊して集中的に講習を行うため、先約によって希望する日時の講習を受けられないということはありません。そのため、およそ半月ほどで卒業検定の受験に至ります。その後は運転免許センターで学科試験を受け、合格すれば晴れて中型二種免許交付となります。一見すると非常に長い道のりのように思えますが、基本的には普通一種免許取得時と同じ流れです。以前にも教習所に通ったことがある人にとっては、それほど難しい仕組みではありません。また、所有している免許の種類によって学科教習が免除となることもあります。ひとつひとつ確実にこなしていけば、数カ月で中型免許取得に至るでしょう。

 

運転手として活躍するために免許の取得を!

中型二種免許の取得によってもたらされるメリットは数多くあります。運転手として活躍する場も大幅に広がるでしょう。収入アップや就職、転職に有利であることはもちろん、運転手として独立し、事業を行うことも夢ではありません。個人事業主としてさまざまな企業から仕事を請け負って、働くことも可能になります。リタイア後の仕事としても高い需要があり、自分のライフスタイルに合わせて働くこともできるでしょう。

 

人を乗せて運転することは想像以上に神経を酷使しますが、それに見合うだけのやりがいも見出せます。今よりももっと車の運転を通して人の役に立ちたいと考えている人、運送のなかでも観光関連に興味がある人は、中型二種免許の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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合宿免許アイランド運用編集部

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