初心者講習(初心運転者講習)とは?対象となる免許・点数や講習内容を解説!

運転免許を取得してから1年以内の「初心運転者期間」に交通違反をしてしまった場合、「初心者講習(初心運転者講習)」の受講が必要になることをご存知でしょうか?特に、既に通知が届いている場合、通知を無視し続けてしまうと運転免許の失効など、重大な問題につながるため、十分な注意が必要です。
この記事では、「初心者講習」の対象となる条件や講習内容、費用など、初心運転者の方が知っておくべき重要な情報について詳しく解説していきます。
初心者講習(初心運転者講習)の目的
そもそも初心者講習とは、運転免許取得後1年間の「初心運転者期間」中に一定以上の交通違反をした方を対象とする法定講習制度です。そのため、初心者講習の主な目的は、違反を起こしてしまった初心運転者の交通安全意識を高め、安全運転の習慣を身につけることにあります。
これは単なる罰則としてではなく、初心運転者が交通ルールの重要性を再認識し、より安全な運転習慣を身につけることで、長期的に安全なドライバーとして成長するためのサポート制度としての役割も果たしています。
初心者講習(初心運転者講習)の対象者は?
初心者講習は、免許取得後1年以内の初心運転者期間中に、一定以上の交通違反をした方が対象となります。初心者講習対象の具体的な条件は免許の種類や違反点数によって定められているため、ここではその条件について、詳しく見ていきましょう。
初心者講習(初心運転者講習)の対象となる免許の条件
初心者講習の対象となる免許は、準中型(5tの限定解除を含む)、普通免許、大型二輪免許、普通二輪免許、原付免許など、一般的な運転免許のすべてが含まれます。
※普通免許を取得し、2年以上経過してから準中型免許を取得した場合を除く
ただし、以下の場合には初心者講習の対象外となります。
・初心運転者期間中に上位の免許(例:普通二輪免許から大型二輪免許など)を取得した場合
・同じ初心運転者期間中に、一度でも初心者講習を受講したことのある場合
これらの場合は初心運転者期間中に再び違反点数が累積しても、原則として受講対象とはなりません。
初心者講習(初心運転者講習)の対象となる違反点数
初心者講習の対象となる違反点数は、以下のいずれかの場合です。
・複数回の軽微な違反(違反点数が1点または2点)により、累積3点以上となった場合
・1回の違反で3点がつく違反をしたうえで、さらに1点以上の違反をした場合
・1回の違反で4点以上となる違反をした場合
なお、累積点数が6点以上となった場合は免許停止処分の対象となるため、初心者講習の対象からは外れます。
このように、比較的軽微な違反であっても累積することで講習対象となる可能性があるため、「軽微な違反」と過信せず、常に慎重な運転を心がけるようにしましょう。
初心者講習(初心運転者講習)にかかる費用と時間
初心者講習にかかる費用と時間は、取得している免許の種類によって異なります。
費用については、以下の通りです。
▽免許種類別の初心者講習費用
・普通免許:15,250円
・準中型免許:15,950円
・大型二輪免許:19,800円
・普通二輪免許:18,750円
・原付免許:10,700円
※この他に通知書に関する料金が850円かかります
これらの費用は公安委員会によって定められた正規の料金であり、全国どの地域でも概ね同じ金額となっています。支払い方法は、講習当日に現金で支払うのが一般的です。
参照:初心運転者講習 講習手数料|警視庁
また、講習の時間は普通免許・準中型・二輪免許(大型・普通)の場合は初心者講習の時間が約7時間、原付免許の場合は約4時間となっています。
初心者講習(初心運転者講習)の内容
初心者講習は、座学と実技を組み合わせた総合的な安全運転教育プログラムとなっており、学科講習・実技講習・グループディスカッション・運転適性検査と、4つの項目で1日かけて行われます。
まず、学科講習では交通安全に関する基本的な講義が行われます。ここでは、実際の事故事例を基にした危険予測トレーニングや、安全運転のための基礎知識を学びます。特に、初心運転者が陥りやすい危険な状況や、その対処方法について重点的に解説が行われます。
続いて、実技講習では教習所内のコースや実際の道路で運転実習を行います。インストラクターの指導のもと、自身の運転の癖や改善点を確認し、より安全な運転技術を身につけていきます。
また、初心者講習ではグループディスカッションの時間も設けられています。同じ立場の受講者同士で、自身の違反経験や日頃の運転について振り返り、意見交換を行います。この過程で、自身の運転行動を客観的に見つめ直す機会が得られます。
さらに、運転適性検査も実施されます。この検査では、運転者としての適性や特徴を科学的に分析し、自身の運転傾向を理解することができます。検査結果を基に、個々の特性に応じた安全運転のアドバイスも受けられます。
なお、原付免許の場合も実技指導は行われますが、初心者講習の合計時間が短いため、主に学科講習と運転適性検査を中心とした内容となります。
参照:初心運転者講習 講習の内容と時間|警視庁
講習で必要となる持ち物と受講場所
初心者講習は、公安委員会が指定した自動車教習所で実施されます。
講習当日に必要な持ち物は以下の通りです。
▽講習当日に必要な持ち物
・運転免許証
・初心運転者講習通知書(公安委員会から送られてきた書類)
・講習手数料
・筆記用具
・眼鏡やコンタクト
・運転しやすい服装と運転用の靴(実技講習がある場合)
※二輪車の場合は長袖、長ズボン、ヘルメット、手袋が必要
受講場所については、通知書に指定された教習所で受講する必要があり、住所地を管轄する公安委員会が指定した最寄りの教習所となることが一般的です。ただし、仕事や学業の都合で指定された教習所での受講が困難な場合は、事前に申し出ることで別の教習所での受講が認められる場合もあります。
なお、当日は講習開始時刻の10分前までには教習所に到着することをおすすめします。遅刻は原則として認められず、再度日程を調整する必要が生じることがあるため、十分に余裕をもって到着できるようにしておきましょう。
初心者講習(初心運転者講習)を受けなかったらどうなる?
まず、通知を受け取ってから1ヶ月以内に講習を受講しなかった場合、初心運転者期間終了後に再試験を受けることが必要となります。この再試験は通常の運転免許試験と同様に、学科試験と技能試験(原付免許の場合は学科試験のみ)が課されます。
参照:初心運転者講習 “再試験とは何ですか?”|警視庁
特に注意が必要なのは、この再試験の難易度が非常に高いという点です。再試験の合格率は10%未満と言われており、多くの方が不合格となっているのが現状です。
そして、もし再試験に不合格となった場合、運転免許は取り消しとなってしまいます。万が一免許が取り消しとなった場合は、運転免許を一から取得し直す必要があり、これは時間的にも経済的にも大きな負担になります。
このように、初心者講習を受けないことは非常に重大な結果を招く可能性があります。通知を受け取った場合は、できるだけ早めに講習を受講することを“強く”おすすめします。
初心者講習(初心運転者講習)に関する注意点
初心者講習に関しては、特に通知書が届いてからの対応と、万が一再試験となった場合の対応について、しっかりと理解しておく必要があります。それぞれの場合における適切な対処方法について解説していきます。
最初に通知書が届いた際の対応
初心者講習の通知書は、公安委員会から配達証明郵便で送付されます。通知書が届いたら、まずは記載されている内容をしっかりと確認しましょう。特に、講習の受講期限や指定された教習所、持ち物などの情報は必ずチェックしてください。受講期限は通知書を受け取った翌日から1ヶ月以内と定められています。
もし、指定された日時での受講が困難な場合は、できるだけ早めに管轄の公安委員会に連絡することが重要です。やむを得ない理由(病気や仕事、学業など)がある場合は、期間延長が認められる可能性があります。
再試験となってしまった場合の対応
初心者講習を受講しなかった、できなかったために再試験となってしまった場合は、まず再試験の申し込みを管轄の運転免許試験場で行います。この際、必要書類や受験手数料などについても確認しておきましょう。
再試験の準備としては、通常の運転免許試験以上の対策が必要となります。特に技能試験は難易度が高いため、必要に応じて教習所での練習を検討することをおすすめします。
また、再試験の際に注意しなければならないのが「交通手段」です。万が一、再試験当日に自分で車を運転して会場に出かけてしまうと、不合格となった場合に、車を運転して帰ることができなくなってしまいます。自宅までの帰り方や、運転できない車をどうするかなど、さまざまな問題が生じることになりかねません。こうした車が運転できなくなるリスクに備えて、再試験の会場へは、電車やバスといった公共の交通機関を利用するようにしましょう。
まとめ|初心者講習(初心運転者講習)通知が届いたらすぐに対応しよう!
この記事では、運転免許取得後の初心運転者期間に違反をした方が対象となる「初心者講習(初心運転者講習)」について、その目的や対象者、講習内容、費用、受講しなかった場合のリスクまで詳しく解説してきました。
初心者講習は、初心運転者の安全運転意識と技能を高めるための重要な制度です。講習では、座学や実技、グループディスカッション、運転適性検査などを通して、安全運転に必要な知識や技能を習得できます。もし既に初心者講習の通知が届いている場合には、再試験や免許取り消しといった事態を避けるためにも、速やかに講習を受講するようにしましょう。
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